鉄学 137億年の宇宙誌

「鉄学 137億年の宇宙誌」を読みました。

レビュー:
この本は、どこを読んでも鉄、鉄、鉄。「鉄」という一元素で、細胞のミクロな単位から宇宙というとてつもなく大きいスケールに至るまでを語ることができる。それだけ、鉄は宇宙の中で普遍的で安定な物質であり、我々人類とも密接な関わりをもっているという証拠だろう。我々の体の中では鉄を使って酸素をエネルギーに変えているし、地球の中心のコアは鉄の固まりであり、協力な磁場を作り出して有害な宇宙からの放射線を遮断する役割を果たしている。鉄がなぜ宇宙で普遍的な元素となり得たのか、なぜ我々は鉄を利用して生きているのか。鉄にまつわる哲学、いや「鉄学」がここに創造される。



「鉄学 137億年の宇宙誌(岩波科学ライブラリー 161)宮本英昭 橘省吾 横山広美