書評

「胸の中にて鳴る音あり」

書評です〜。【書評】 読書の楽しみの一つは自分とは違う他人の世界を覗けることだ。たまたま電車の向かい側に座っているような普通の人の日常を描く「胸の中にて鳴る音あり」(上原隆著)は、読後になんだか寂しい印象を残す。短いルポルタージュコラムに描…

「背信の科学者たち」

久し振りにブログを書きます。 最近読んだ本で、研究者の方にぜひオススメなものをご紹介したいと思います。タイトル:「背信の科学者」 著者:ウィリアム.ブロード、ニコラス.ウェイド概要: 論文の捏造やデータの改ざんなど、科学者の不正行為が後を立たな…

強い者は生き残れない

「強い者は生き残れない」を読みました。ダーウィンに始まった進化論は、時代とともにその解釈が新しく付け加えられていく。 この本で紹介されている進化論は、強いものが過酷な環境を乗り越えるのではなく、環境変化に対応できたものが生き残れるという新し…

鉄学 137億年の宇宙誌

「鉄学 137億年の宇宙誌」を読みました。レビュー: この本は、どこを読んでも鉄、鉄、鉄。「鉄」という一元素で、細胞のミクロな単位から宇宙というとてつもなく大きいスケールに至るまでを語ることができる。それだけ、鉄は宇宙の中で普遍的で安定な物…

フジツボ—魅惑の足まねき

「フジツボ—魅惑の足まねき」を読みました。 フジツボというとまず浮かぶのは、「気持ち悪い」とか「邪魔な生き物」といったマイナスのイメージ。しかし、そんなフジツボのマイナスイメージを払拭してくれるのがこの本です。「魅惑的な」生態をユーモラスに…