今日の論文[Water isotope modeling in the asian monsoon region]

今から2万年前の最終氷期極相期にアジア地域に降った降水の酸素同位体比がどうなっていたか、という話です。


タイトル:Water Isotope Modeling In the Asian Monsoon Region
著者:Hoffmann and Heimann (1997) Quaternary International

General circulation model (GCM)という気候のモデルに水循環と酸素同位体比変動を入れて、数値実験を行っています。
このモデル実験では、気温によって、また降水量の多さによって、酸素同位体比が変動するという現象が、現在の気候条件下ではよく再現できているということ。最終氷期における実験では、アジアモンスーン地域で2−4℃気温の低下が見られ、モンスーン循環の弱化と酸素同位体比が重くなったことが示唆された。