今日の論文[Ventilation of the Deep Southern Ocean and Deglacial CO2 Rise]

以下は備忘録ですので、分かりにくいものもあるかもしれません。。。
今日からは論文を一個ずつ読む予定なので、毎日読んだ論文を紹介していきます。

今日読んだものは、今から1万8千年前頃におこった大気中のCO2増大の謎に関する論文です。
CO2がなぜ多くなったかを南大洋の海底堆積物から議論しています。


タイトル:Ventilation of the Deep Southern Ocean and Deglacial CO2 Rise
著者:Skinnner et al. (2010) Science

概略:最終融氷期におこったCO2の上昇は、南大洋に貯蔵されていたCO2が大気に放出されたことが原因だと考えられてきた。こえまでこの仮説に対する確固たる証拠はなかったが、この論文では南大洋の大西洋セクションから得られた放射線炭素の証拠からこのCO2放出の仮説をサポートする結果がでた。
最終氷期には、南大洋の深層には古い海水があった。最終融氷期になり、南極周辺の深層水循環が変わったことにより、古い水が湧昇し、その古い深層水に含まれていた大量のCO2が大気中に放出されたと考えられる。

詳細:H1に南極が温暖化←これは北半球が寒くなりBipolar seesawで南極が暖かくなったとの考え方による。
海氷が融け、CO2の放出がおこる。その後、BAにはまたBipolar seesawで南極が寒くなり、海氷が張り出し、深層水の上昇が止まった結果、CO2の大気への放出も止まった。