研究者の不正

金曜日の「科学コミュニケーション」の授業で、「研究者の倫理」について学んだ。

「倫理」は、例えば生命倫理に代表されるように国によっても、宗教によっても、時代によっても変わるものである。

しかし、研究者の倫理は世界共通であるという。

研究者が絶対やってはいけないことが3つある。
1、ねつ造
2、改ざん、
3、盗用(データやアイデアなど)

しかし、これらをやってはいけないなどど日本に住む我々はきちんと教えられていないのだ。例えば、きちんと先行研究を引用する、データソースを明らかにする、などといったことも細かいことではあるが、きちんとできていない人も多い。これらの「倫理感」は研究をやりながら,指導教官に教わったり先輩に教わったりするのではないだろうか。(もちろん個人の倫理観でいけないということはわかるのだが)。
米国では、研究者の不正を監視するきちんとした公的機関があり学生への教育活動も行われており積極的に不正をなくそうとする活動がある。

しかし一方で、
「自分が不正を絶対しないなどとどうして言えるだろうか」という若手研究者の意見もある。
これには、若手研究者が置かれている立場が問題視されている。
ポストを得るために短期間で業績を上げなければいけないというプレッシャーが若手研究者には常に襲いかかっている。

ただ、分野ごとにも違いがあるようだ。
生物系は、論文数が絶対的に評価される社会。一方で物理系などの国際的な大型研究に関わる者は、共同研究者とつきあっていく中で若いこころから能力を評価されてポストを得ることができる。

世代ごと、分野ごとにも個別に対応していく必要がありそうだ。
しかし、まず大切なのは教育だと思った。

今まではあまり重要視されていなかった倫理は、実はすごく重要である。