エルニーニョ南方振動

最近は現在の気象の勉強をしています。

先日は、ジャムステック研究員の先輩と、アジアモンスーン、エルニーニョ南保振動(ENSO)、偏西風の関係やこれらをつなぐメカニズムは何なのか、ということについての勉強会をしました。

読んだ論文はこれです。

エルニーニョラニーニャ)が起こったとき、太平洋の周りで大気と海洋でどういう現象が起こっているかが概説されている。
アジアモンスーンと関わる現象としては、インドネシア付近にできる、高気圧偏差とその東側での海水温の低下、また北西太平洋上での高気圧偏差と同じく水温の低下、が重要であると述べられている。日本付近ではエルニーニョ時には暖冬になり、インドネシア付近では降水量が少なくなることが観測されている。
特に西赤道太平洋上での高気圧偏差と海水温の低下は、エルニーニョが起こる冬からアジア夏季モンスーンが始まる5月ごろまで継続していることも特徴(正のフィードバックが継続させている)。
ENSOの現象は、大気と海洋の相互作用で起こっており、モンスーンなどのさまざまな気象現象にも影響を与えている。」

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Wang et al. 2000
"Pacific-East Asian Teleconnection: How Does ENSO Affect East Asian Climate?"
Journal of climate, 1517, 2000