氷期と間氷期の洞窟の中の気温の違い

今日の論文は、洞窟の気温が2万年前は現在と比べてどのくらい変わっていたのかを論じたものです。

洞窟には、石筍や鍾乳石のような石灰質でできた生成物があります。
その中の酸素原子と炭素原子の同位体比を使う事で、過去の洞窟の気温が分かるという論文です。

この論文では、洞窟(イスラエル)の気温は、2万年前には6−7℃低かったことが示唆されています。

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この気温の低下の効果を考慮すると、カルサイトのδ値から推定される水のδ18O値は、考えられていた値よりももっと重くなります。

洞窟の気温は一定ではなく、やはり気温の効果が効いている洞窟もあるのですね。
中国の洞窟記録を考えるときにも応用できそうな方法でした。

タイトル:Glacial/interglacial temperature variations in Soreq cave speleothem as recorded by 'clumped isotope' thermometory.

Hagit et al. (2008) GCA