Ocean Data View
海洋データの図作成ソフトとして、素人にも比較的使いやすいのがOcean Data View.
最近、新しいバージョンを再インストールしてやっとちゃんと動かせるようになりました。ウェブでダウンロードできるデータも、ODVで読み込める形式になっているものも多く、なかなか使えるソフトです。
なんといっても、使いかたがとても簡単。
図がきれいなので、論文に載せるものとしても使えます。
水温、塩分、溶存酸素濃度などの基礎データで、我々の分野で比較的よく使われるのは、World Ocean Atlasのデータセットで、空間解像度も悪くないです。2009年のバージョンが一番新しいようです。
ODVのソフトはここでダウンロードできます。
http://odv.awi.de/
データソースもwebに載っているので、探すのもらくちん。
GMTインストール
いまごろ?って感じですが、GMT(地図描写ソフト)をやっとインストールしました。
この前は研究室の後輩の鈴木くんにArcGISの使い方を教えてもらったのでこれで地図描きも楽々だと思っていたら、研究室共有のパソコンは水月湖の掘削に持って行かれてしまっていてhttp://tada-takahashi-lab.blogspot.jp/:水月湖の様子はこちら、、、。
せっかくなのでかねてから使おうと思っていたGMTを使ってみようと思いまして。
ターミナルを使ってのインストールなのでわたくしめには敷居が高くて敬遠していいたのですが、ネットの情報に助けれながらなんとか無事インストール完了。
とりあえず第一段階はクリアです。
以下備忘録。
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環境 Mac OS X snow Leopard 10.6.8
1. Xcode 3.2.6 をダウンロード&インストール。
Xcode 3は最新バージョンではないのでApple Developerのページからは検索できなかった。検索してひっかかったブログに載ってたリンクhttp://www.msng.info/archives/2011/11/download-xcode-3.phpからダウンロードできた。
2. Finkをインストール。
OSが10.6なのでソースインストールを行なう。 fink-0.34.0をダウンロードして、ターミナルから解凍、インストール。この辺はFinkのページの解説に沿って行なえばOK。
3. NetCDFのインストール。
2のあと、一旦ターミナルを閉じて、開き
fink install netcdf
と入力。結構時間がかかった。
4. GMTのインストール。
これも簡単。
fink install gmt
と入力。
あとは、ターミナルでコマンドを入力して地図を描写。
ネットでマニュアルが落ちているので便利。
練習用の地図を描いてみたら、なんとか白地図は描けたので、今日はよしとする。
よかった。。。
エルニーニョとエルニーニョモドキが中国の降水量へ与える影響
El NinoとEl Nino Modokiで中国の夏の東アジア夏季モンスーンによる降水分布の違いを調べた。El Ninoのdecay phase(衰退期;春ごろ)では、太平洋高気圧が強まるので南で降水量増加、北で降水量減少という結果になるが、Modokiの場合は、太平洋高気圧があまり晩期まで発達しないので、南部の降水量は平年よりも少なく、北部では平年とかわらない。一方、La Ninaでは、北の降水量は増加する。
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Different impacts of El Ni ˜no and El Ni ˜no Modoki on China
rainfall in the decaying phases
Feng et al. 2011. International Journal of Climatology
南極の氷床コアのCO2の炭素同位体比の記録
新着論文の紹介です。
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5月11日のSceince誌から。
南極のヨーロッパチームのEPICAコアの二酸化炭素の炭素同位体比を分析して、退氷期の二酸化炭素の増加が何によるものだったかに、新たな制約を与えた論文。
17000年前から15000年前にかけて、CO2の炭素同位体比は軽くなる。
これは、深海に貯蓄されていた軽い炭素同位体比をもつCO2が大気中に放出したことを指示する。
CO2の貯蔵先として、南大洋が候補にあがっている。
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Carbon Isotope Constraints on the Deglacial CO2 Rise from Ice Cores
Jochen Schmitt et al.
http://www.sciencemag.org/content/336/6082/711.abstract
Science 11 May 2012:
Vol. 336 no. 6082 pp. 711-714
DOI: 10.1126/science.1217161
1961年から2008年までの海水面上昇とエネルギー収支
海水面上昇とエネルギー収支に関するレビュー論文。
1961年から2008年までの海水面の上昇は、1年間で約1.8mm。
そのうち、0.8 mmが海水温の上昇、0.7 mmが山岳氷床や氷河の融け水(このうち、グリーンランドと南極の寄与は0.4 mm)。
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Revisiting the Earth's sea-level and energy budgets from 1961 to 2008
John A. Church et al.
GEOPHYSICAL RESEARCH LETTERS, VOL. 38, L18601, 8 PP., 2011
doi:10.1029/2011GL048794
決断疲れ
クーリエ ジャポンの3月号に脳科学の特集が載っています。
面白かったのは、脳の疲労についての最新の研究結果を書いた記事。
記事によると、プリンストン大学のディーン・スピアーズは、インドの村で貧しい人たちにとっては高級な石けんを買わせる実験で、石けんを買うか買わないかに関わらず、決断するという行為が脳を疲れさせる。「スピアーズたちは、このような決断疲れが、貧困から抜け出せない大きな要因でありながら見過ごされてきたと考える。」
「またある研究では、貧しい人は裕福な人よりも出来合いのものやスナックを食べる傾向がはるかに高い。」
こうした傾向も、裕福な人より貧しい人にとってスーパーでの買いものが決断疲れが大きいことが原因なのではないか、と記事は指摘している。
関連するブログ。
http://courrier.jp/blog/?p=9869
Peace Research
コロラド大学 Roger Pielke教授のブログ(http://rogerpielkejr.blogspot.com/)で紹介されていましたが、Peace research に、"気候変動と紛争"に関する特集号が出版されたようです(http://jpr.sagepub.com/content/49/1.toc)。
Pielke教授のブログから以下抜粋。
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巻頭のエッセイで、 Nils Petter Gleditsch氏は、こう記している。
「これまで気候変動が紛争を駆動してきたという証拠はほとんどない。」
氏は、IPCCに対してもこう提案する。
「IPCCの第5次報告書が2013年にリリースされる予定だ。
この報告書では、初めて武力闘争を含めた安全保障に、気候変動が与える重用性に関する章が加えられる。我々の研究結果が、IPCCによるバランスのとれた評価に寄与することを期待する。」
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