五感で感じる”理科”の楽しさ


先日の科学ドラマ大賞の授賞式で、数学者の秋山仁さんの講演を聴いた。

秋山さんは,理科の教育において、自分の五感で体験することの大切さを説いておられた.

秋山さんの主張は,「頭で覚えるのではなく、身体全体で覚えること」.
これは,教育者としても有名な宮沢賢治の言葉でもある.花巻農学校時代の宮沢賢治の教え子は,宮沢から実際の自然に触れて身を以て科学(理科)を勉強することを教えられ,そこで得た知識を死ぬまで覚えていたという.一方で,現在の大学生への調査では,大学受験後に忘れ去られてしまう知識があまりにも多いと秋山さんは言う.

科学(理科)の面白さは,観察から始まると思う.見て,触れて,感じて不思議だと思ったことをなぜだろうと考える.実際に試行錯誤したりしながら「なぜ」を考えるプロセスは楽しい.そしてさらに,不思議が解決され「分かった!」となるとなお嬉しい.

こんな一連のプロセスを経験することが、科学(理科)を楽しいと感じる一番の近道なんじゃないのかと思った。(遠回りのように見えて、近道なのかな、と思う。)

こういう取り組みはなかなか学校の教育現場で取り入れることは難しいのかもしれないが。。。